各流派合同新春舞踊大会は昭和31年から毎年開催、昭和37年からは授賞制度を設け、以来、優れた若手舞踊家を育成するコンクール公演として着実に実績を積み重ねてきました。現在は、文化庁との共催事業となり、各賞を制定しています。
優秀な成績を納めた出演者のうち、各年の最優秀者には、昭和58年~平成12年は「文部大臣奨励賞」、平成13年~平成23年は「文部科学大臣奨励賞」、平成24年から令和3年は「最優秀賞」、令和4年からは「文部科学大臣賞」が授与されています。そのほかの優秀者には、上位から大会賞、奨励賞を授与、また大会賞を通算3回受賞した出演者には会長賞が贈られます。
新人舞踊家の登竜門として高い評価を受けており、芸術選奨や芸術祭賞の受賞者を多数輩出しております。

令和6年 各流派合同新春舞踊大会受賞者

文部科学大臣賞

花柳(はなやぎ) 基紫瑞(もとしずい)清元北州ほくしゅう

文部科学大臣賞の花柳基紫瑞は、ご祝儀物である「北州」の曲趣をよくとらえ、品格と風格のある踊りで観る者をひきつけた。人物の踊り分けも見事であった。大らかで温かみのある芸風を大切に、さまざまな役に挑戦するなど今後のさらなる飛躍に期待したい。

大会賞

2位花柳はなやぎ寿万籠すまかご清元「梅の春うめのはる
3位花柳はなやぎ梨道りどう長唄「島の千歳しまのせんざい
4位藤蔭ふじかげさと長唄「官女かんじょ
5位若柳わかやぎ竜公りゅうこう長唄「七福神しちふくじん
6位花柳あづま真珠李ましゅり清元「玉屋たまや

奨励賞

7位水木みずき紅耶こうや長唄「官女かんじょ
8位花柳はなやぎまり草まりくさ長唄「外記猿げきざる
9位花柳はなやぎ寿之吉じゅのきち清元「玉屋たまや
10位花柳はなやぎ喜宏洲きこうしゅう清元「北州ほくしゅう

これまでの各流派合同新春舞踊大会最優秀賞受賞者

令和5年 文部科学大臣賞

花柳(はなやぎ) 絵美舞也(えみまいなり)清元玉兎たまうさぎ

文部科学大臣賞の花柳絵美舞也は、「玉兎」の作品の特徴をよくとらえ、観る者にその楽しさを十分に伝えた。正確な技術に支えられた柔らかみのある演技は、爽やかで好感の持てるものであった。自身の持ち味を大切に、今後のさらなる飛躍に期待したい。

令和4年 文部科学大臣賞

西川(にしかわ) 箕乃三郎(みのさぶろう)長唄外記猿げきざる

文部科学大臣賞の西川箕乃三郎は、「外記猿」の一つ一つの振りの意味をよく理解した丁寧な踊りで、作品の楽しさや面白さを観る者に十分に伝えた。洗練された持ち味を大切に、幅広い役に挑戦し、魅力ある舞踊家としての成長を期待する。

令和3年 最優秀賞

藤間(ふじま) 涼太朗(りょうたろう)清元傀儡師かいらいし

最優秀賞の藤間涼太朗は、「傀儡師」の登場人物や風景を見事に踊り分けた。的確で小気味の良い間と緩急のある伸びやかな表現力は精進の賜物である。踊りの楽しさ、魅力を伝える舞踊家として今後のさらなる活躍を期待したい。

令和2年 最優秀賞

井上(いのうえ) 葉子(ようこ)地歌鉄輪かなわ

最優秀賞の井上葉子は、「鉄輪」という本行物の難曲に挑み、洗練され整った所作で女性の哀しみと激しい情念を見事に描いた。もとより的確な技術、表現力には定評のある舞踊家であったが、さらに自身の芸域を広げようとする姿勢を高く評価し、将来の大成を期待したい。

平成31年 最優秀賞

花柳(はなやぎ) 楽彩(らくあや)清元うめはる

最優秀賞の花柳楽彩は、「梅の春」の曲趣をよく理解し、品良く、匂い立つような踊りを見せた。ここ数年の著しい成長には目を見張るものがあり、努力の跡がよくうかがえる。さらに魅力ある舞踊家となることを期待したい。

平成31年 最優秀賞

若柳(わかやぎ) 杏子(きょうこ)清元北州ほくしゅう

最優秀賞の若柳杏子は、人物や風景をきめ細やかに表現し、情感豊かな「北州」に仕上げた。 前回は趣の異なる「流星」で受賞するなど、様々な演目に挑戦する姿勢も好ましい。今後のさらなる 成長が楽しみである。

平成30年 最優秀賞

若見匠(わかみしょう) 祐助(ゆうすけ)清元流星りゅうせい

最優秀賞の若見匠祐助は、豊かな表現力を十分に発揮し、作品の魅力を伝える踊りで観客を楽しませた。 今後も真摯に研鑽を積み、芸域の広い舞踊家として成長していくことを期待したい。

平成29年 最優秀賞

花柳(はなやぎ) 基はるな(もとはるな)清元うめはる

最優秀賞の花柳基はるなは、御祝儀舞踊と言われる「梅の春」の一つ一つの振りを丁寧に踊り、格調ある雰囲気も十分で成果を上げた。日ごろの研鑽がよくうかがわれ、素直で好感の持てる舞台であった。今後も様々な作品に意欲的に取り組み、さらなる成長を期待したい。

平成28年 最優秀賞

花柳(はなやぎ) 寿美藏(すみぞう)清元北州ほくしゅう

最優秀賞の花柳寿美藏は、御祝儀舞踊「北州」の振りの一つ一つを丁寧に踊り、品格ある踊りで成果を挙げた。作品に誠実に取り組む姿勢に清々しさを感じる舞台であった。今後はさらに作品の情趣を深く表現できる舞踊家に成長することを期待したい。

平成27年 最優秀賞

花柳(はなやぎ) 智寿彦(ちずひこ)清元傀儡師かいらいし

最優秀賞の花柳智寿彦は、「傀儡師」という舞踊の面白さ、楽しさを十分に表現し成果を上げた。ちょぼくれの歯切れの良さ、様々な人物を間合いよく鮮やかに踊り分けたことなど、的確な表現力を高く評価する。これまでの研鑽を糧として今後のさらなる成長を期待したい。

平成26年 最優秀賞

花柳(はなやぎ) 幸舞音(さちまいね)清元うめはる

最優秀賞の花柳幸舞音は、「梅の春」で描かれる春景色や雰囲気を、丁寧に表現し成果を上げた。祝儀舞踊の品格を保ちながら、豊かな表現力で踊りを見せたことを評価する。今後も、実力を蓄え、幅広い役柄に挑戦するなど、成長を期待したい。

各流派合同新春舞踊大会履歴

公演名 開催年月日
令和6年各流派合同新春舞踊大会 2023年12月8日 (金)、 14日 (日)
令和5年各流派合同新春舞踊大会 2022年10月7日 (金) ~ 15日 (日)
令和4年各流派合同新春舞踊大会 2021年12月8日 (水)、 9日 (日)
令和3年各流派合同新春舞踊大会【最終本選日】 2021年1月10日 (日)
令和2年各流派合同新春舞踊大会 2020年1月11日 (土) ~ 12日 (日)
平成31年各流派合同新春舞踊大会 2019年1月21日 (月)、 22日 (火)
NHK Eテレにっぽんの芸能「いま輝く若手たち2018」 2018年9月21日 (金) ~ 24日 (月)
平成30年各流派合同新春舞踊大会 2018年1月6日 (土)、 7日 (日)、 8日 (月)
平成29年各流派合同新春舞踊大会 2017年1月6日 (金) ~ 8日 (日)
平成28年各流派合同新春舞踊大会 2016年1月6日 (水) ~ 8日 (金)
平成27年各流派合同新春舞踊大会 2015年1月6日 (火) ~ 8日 (木)
平成26年各流派合同新春舞踊大会 2014年1月6日 (月) ~ 8日 (水)
平成25年各流派合同新春舞踊大会 2013年1月5日 (土) ~ 8日 (火)