平成29年 最優秀賞 花柳 基はるな(はなやぎ もとはるな)

(平成29年5月30日(火)開催 定時会員総会授賞式にて)

この度は、身にあまる大変光栄な賞を賜りまして誠にありがとうございました。

受賞を知りました時の驚きと喜びそしてこれから改めてまた一から踊りと向き合い精進しようと心に誓った瞬間は一生忘れません。

私は幼少よりふるさと釧路で祖母寿登芳より手ほどきを受けて参りました。進学もあり踊りから離れた時期もありましたがある時、札幌での公演の舞台を拝見、「茨木」の綱を踊られた花柳基師匠の踊りが目に心に焼きついて離れませんでした。"踊りはこんなに人の心を動かし感動を与え、心豊かにするものなのだ。" あの舞台が私の人生を決めました。

基師匠の舞、そして日本舞踊に魅了された私は基師匠の下で勉強させていただきたいと強く想い再び踊りの道へ進むことを決心しました。

"花柳基舞踊稽古場"通称"黒門町"と呼ばれているお稽古場に入門させていただいてから基師匠はじめ秀先生、代稽古の先生方に熱のある厳しくも心のこもったご指導をいただき、そして沢山の舞台を拝見する機会をいただきました。少しずつ踊りの世界を拝見していく中で、一つの大きな舞台を知りました。それが"新春舞踊大会"でした。身近で先輩が厳しいお稽古に耐え本番に挑んでいく姿に私もいつか新春舞踊大会に出させていただきたいと思うようになり、新春舞踊大会は私の夢、そして憧れの大きな目標となりました。

本番までのお稽古の中で沢山のことを学びました。ただひたすらに踊りに集中してお稽古をさせていただける環境があり、見守って下さる先生やお稽古場の皆様がいて大勢の人に支えられ本番に挑む有難さに改めて気付かされました。

今こうしてここに立たせていただけますのも、苗字名のお許しを下さいました御家元先生、日本舞踊協会の諸先生方、秀先生、基先生、黒門町の皆様、家族のお陰と心より感謝申し上げます。

基師匠はよく"芸は人磨き"と仰います。師匠のお言葉の様に、これからも感謝の気持ちと初心を忘れず踊りを通して人として成長できます様精進して参ります。

まだまだ経験の浅い未熟者でございます。この後もどうぞご教導賜ります様よろしくお願い申し上げます。

この度は誠にありがとうございました。